どうも・・・
喜:0
怒:75
哀:378
楽:-20
苦:483
疲:5
痛:0
目の前で、電話をしている。
最初は出るのをためらっていたようなので、出れば?といってやったのが失策だった。
俺は聞いているうちに自ら地獄へ足を向けたとわかったのは、彼女が電話に出てからだった。
相手はだれかわかっている。普通ならぜったいに出てほしくない。
かかってくるような仲であってもほしくない。
でも・・・慈悲深く許してしまった俺が馬鹿だった。
次の瞬間、最愛の手にて俺はどん底へ突き落とされた。
最初に覚えたのは衝撃的な感情だった。
普通じゃない。
俺と話すより普通に口数が多い。
俺と話すより口調が楽しそう。
俺と話すより笑っている。
俺はもうだめだと思った。漠然と。
とりあえず熱くなる目頭を押さえるのにせいいっぱいだった。
どれぐらいの間電話していただろうか。
彼女の声を聞く限り、自ら電話を切ろうとする様子はない。
それほど楽しいわけだ。電話をすることが。
いや、「そいつと」電話をすることが。
俺にはその電話している時間が、ものすごく長く感じた。
電話を切った彼女に、堪えず「悪いが今日は帰ってくれないか?一人にさせてくれ」
そういったのは、唯一の救いの糸だったが、少し遅かった。
言い終わった直後にはもうすでに涙を抑えることができなかった。
玄関のドアの開く音がした後も、ずっととまらない涙と感情をこれからどうしてくれようと
考えても答えは出なかった。
普通、こんな状況に追い込まれたら誰だってすぐに別れるはずだ。
でも自分から別れを切り出せないのは、己の発言が己を束縛し続けているからだ。
これからも俺は地獄を歩き続ける・・・